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2012.01.15 (Sun)

ホダレヒッ(伊佐市大口金波田)

1月14日,金波田公民館で子どもたちがモグラ打ちの準備をしている頃,家ではホダレヒッを料理中です。

ホダレヒッ

長菜汁とも言えるような料理です。ニンニクも1本のまま,ハクサイの葉も1枚のまま,揚げ豆腐は長さはそのまま,大根はそのままでは使いにくいのでカットしますがやはり長めに,他にも人参,里芋なども使います。
そしてどういうわけか「鰯(いわし)」を1本にまま,以前は火ぼかした(囲炉裏の火で乾燥させた)鰯を使っていたそうです。煮崩れないために。

出来上がりは,こうなります。熱くても吹いて冷やしてはいけません。農作物が風害にあわないようにです。
ホダレヒッ2


伊佐・味の四季(伊佐地区さざなみ会・伊佐地区生活改善グループ連絡研究会・大口農業改良普及所 平成6年3月発行)にほだれ引きレシピがありますので紹介します。
ほだれひっレシピ
 

また,昭和60年に南日本新聞に詳しく掲載された記事もありますので併せて紹介します。
S60.2.17新聞
南日本新聞 昭和60年(1985年)2月17日 日曜日 10面記事ですが読みにくいので書き出しました。

かごしまの母と子の四季 ~長菜汁食べ手枕寝 ホダレヒッ(大口市金波田)~
 小正月の旧14日は「穂垂(ほだれ)節供」ともいう。この夜,大口市金波田(かなはた)では,大半の家庭で「ホダレヒッ」が行われ,穂垂菜を食し,一年の農作物の豊熟を祈った。
 宮之城線羽月駅近くの金波田は,米どころ伊佐平野のまっただ中にある。ムラの名も「黄金が波打つ田」に由来するといわれるほど広大な水田地帯だ。農業N田Tさん宅を訪ねた。
 底冷えの厳しい一日だった。残雪が美しい幾何学模様を描くあぜ道。柳田さん宅の軒下にはツララがキラキラと冬の日差しに輝き,庭先や牛小屋にはこの朝飾った紅白のメノモチがエノキの枝に垂れ,小正月らしい雰囲気が漂う。N田さんの妻は,早くも台所でホダレヒッの準備にかかっていた。
 ダイコン,ニンジン,大人のコブシほどのサトイモ,ネギ,白菜……彩り鮮やかな野菜類が所狭しと並べられている。どの野菜もほとんど包丁を当てておらず,長く太いままだ。「きょうは包丁休めの日で,野菜類はなるべく包丁を当てないように料理するんです」とR子さん。これを大なべに入れ,さらに火ぼかしたイワシ十数匹を加え,みそ仕立ての弱火でグッグッ煮る。
一方,質さんは近くの堤防から川柳の細い枝(直径一センチほど)を切ってきて,長さ約30cmに切りそろえる。さらに一本一本丁寧に削り掛けを入れる。これが柳箸(はし)といって,ホダレヒッを食する特製の箸だ。
 伊佐平野が薄墨色に包まれたころ,R子さん自慢のホダレヒッも煮たった。Tさんは初穂のホダレヒッを皿に盛り,コップ酒とともに盆にのせ「田の押さあにあげもす」と床に供えた。そのころ,長男Y君=大口南中2年=と,長女Sさん=羽月小5年=も剣道の練習を終えて帰宅した。
 N田さん夫婦は,料理を大なべから汁を切って鉄なべに移し,いろりの自在かぎに掛け「さあ,ホダレヒッをいただくぞ」。Tさんの母チヤさん(73)もいろりを囲む。「さあ,たもんやんせ」と質さん。長く太い根菜類は皿からあふれ,武骨で豪快。みそ味がしみ込んで郷愁をそそる。イワシも特有の臭みが消え,軟らかく,骨ごと食べられる。ネギや白菜はとろけて姿をとどめていない。「本来はネギでな,“ヒ”といって,まだ玉を結ばないニンニクを使うとじゃ」と質さん。ニンニクは悪霊を払う霊力があると信じられているのだ。
 ホダレヒッを食べる時,数々の忌避がある。例えば,熱くともフーフー吹い叫食べてはいけない。吹けば大風を呼ぶという。この夜は,決して水をのんでもいけない。のめば大雨で田が流されると信じられている。また,この夜は腹いっぱい食べないと,稲の実入りが少ない,とも。
 食べ終わると,質さんが「腹いっぺなった」と,この場にヒジ枕(まくら)してゴロリと寝転ぶ。家族もTさんに習う。稲穂が重く垂れる所作だ。そして子供たちは,使った柳箸をできるだけ背伸びして家の桟などに置く。翌朝これを取ると「一晩で背が伸び,楽々取れる」という。これらのしぐさを見ると,いずれも稲作の豊塾のさまを写実的に表している。これも豊じょうの予祝だろう。
 鹿児島には,種子・屋久と大隅半島の一部に限って行われるもう一つの「ホダレヒッ」がある。カヤ束の葉先をカユ汁でぬらし,刈り穂のモミ穀を振りかけ,柳箸や小豆ガユ,モロムギの枝を箕(み)に乗せ,大かまに供えるものだ。山口県厚狭地方では,ワラシベをカユに浸し,モミをまぶし付けて,その付き具合で作の豊凶を占うという。鹿児島のホダレヒッも,原初はこうした“作試し”だったかもしれない
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tag : 伝統料理 伊佐市

12:16  |  伝統行事・食  |  コメント:(0)
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